研修会・セミナーで講師をする理由と講師料

【社労士開業予備校では、日々の疑問を解きほぐします。】

「なぜ講師をしたがるのか?」
「講師をして、お金以外に得はあるのか?」
「講師をするのは、時間単価が高いから?」
受講生さんに「講師をする」ようにお話しをすると、必ず返ってくるのがこのような言葉。もちろん、その社会保険労務士先生によって考えていることは違うことでしょう。おおざっぱに記録を残しておきます。
(デジャブ? 過去にも書いたかも知れません。)

講師をする理由

  • 顧問先からの要望があったから→○
  • 時間単価が高いから→×
  • 講師をすると有名になれるから→×か△
  • ホームページ経由で依頼があったから→○

開業社労士が講師をする理由は、「顧客獲得につながるから」が大きいと思います。研修会・セミナーにご参加いただいた企業の方から、実際の業務依頼があるかも知れないという可能性を考慮して講師を引き受けます。何名かの先生に訊くと、だいたいコレが理由です。

実務をテーマにする研修会・セミナーは、実は講師料は安いです。2時間で10万円をいただければ、万歳。団体系は、5万円6万円しか規定で支払えないことも多いかと。自治体なら時間単価数千円のことも普通です。

社労士開業予備校:研修会・セミナーで講師をする理由と報酬

講師料と講演時間数との関係

と、書きましたが、もっと露骨に~

「2024年問題の対策」のような研修会があり、1時間半の持ち時間でご依頼があったとします。
●事前の打ち合わせ→0:10
●面談等での打ち合わせ→0:30~1:00
●実際の講演時間→1:30
これだけなら、2時間ほどなので5万円で引き受けても時間単価は2万円以上です。でも、忘れていますよね。

●レジュメ資料の作成・構想→5時間~10時間
●会場までの移動時間→2時間(仮に片道1時間として)
●待ち時間+終わりの待機時間→0:30
レジュメの作成・構成が難しければ、10時間ほど掛かるかも知れませんが、この後半部分で10時間ほど掛かるとします。となると、全体で12時間以上で単価は4000円程度になります。オンラインセミナーなら移動時間は掛かりませんが。

実務(とくに法改正周辺)がテーマなら、使い回しができればレジュメ作成・構想の部分がかなりカットできます。そうなると、時間単価は必然的にアップします。
(というか、講師業で生きる先生以外は、講師料を気にしていないかというと、気にする開業社労士多し。1時間半10万円以上でないと講師を引き受けない偉い方々が、大阪市内には多いそうです=某団体の担当者による。)

主催者と参加費の意味

研修会・セミナーの主催者は、有名どころであれば商工会議所や同業者組合、法人会や納税協会など。銀行系や出版社系の研修会主催会社も社労士が登壇することが多くあります。

ずばり書いておきますが、経営者や経営幹部が参加するところほど、業務の依頼につながります。逆に書くと一般の従業員・社員が参加しているだけでは依頼にはつながりません。
(目安ですので、100%ではございません。)

参加費・受講料は、高い方が業務につながります。助成金セミナーは例外で、ビビッとくる内容であれば参加費用がゼロでも業務依頼に直結します。安全協力会や協力会社を集めての研修会などでは、もともとの参加費が掛かっているので、依頼につながりやすい場所です。

「受講料無料」をうたい文句にする研修会・セミナーでは、私個人ではその次の業務依頼=顧問契約や就業規則の作成につながったことはないですね。テーマ次第なのですが、展示会やオンラインの場合がそうです。

改めて、なぜ講師を引き受ける?

次の仕事=業務依頼につながるかも知れないから。もう一つは、私の場合は勉強できるから。そのテーマの内容に沿った事項を調べないと、セミナー資料が作れないので、でしょ。

人材育成や組織、採用についてのテーマなら使い回しができますが(批判承知)、実務的な内容は使い回しができるかどうかは「回数次第」。同じようなテーマで講師依頼が来るようにするのも重要です。

チャレンジしてみてください。


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次回は、6月8日です。

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