「過去の書類はどこまで私の責任ですか?」
エッセンスコースの修了生さんで、最近ネタ提供割合の高い方からの質問です。
「顧問契約をいただいた企業様から資料を送っていただいたのですが、大きなミカンの段ボール箱で8箱ほど送られてきたんです。」
人数もそこそこなので、資料がある程度あることは想像できますが、8箱は多いでしょ。で、どんな内容??
(って、顧問契約時の必要書類というファイルを修了生さんに渡して、それをベースに請求されたらしいのですが。そこには、社保労保の得喪+αは、過去1年分ほどと書いておりました。タイムカードが元凶かと思ったら、すでにデータ化されているそうで。)
なんと、そこの企業様ができて以来の書類が全部送られてきた、と。社保や雇用保険の得喪はもちろん、年度更新、算定、月変、給与関係としては扶養控除等申告書ほかいわゆる年調書類、源泉徴収簿ももちろん…。
聴いたところでは税理士先生のご紹介らしく、その先生主導で顧問社会保険労務士の交代が行われたとか。でも、書類を送ってきたのはその企業の総務ご担当者なので、指示書どおりに送った。。。。。
私 「いらない書類は全て送り返せば? 令和4年の扶養控除等申告書は給与計算で使うけれど、過去分は持ってるとややこしいのでは?」
続けて、「社保や雇用保険の資料は、1年分は念のために持っていても良いけど、それ以上前のものは返す。事業所関係は念のため持っておく。こんな感じでは?」
修了生さん曰く「送り返す勇気が無いです。溶解をお願いしようかと。」
ただ、送られてきた書面が正本(事業所保管分)なら、それ(溶解)は突飛すぎるでしょうし、過去の年調書類は持っていて良いはずもない。
- 自事務所で対応したのであれば
- 会社法の点で観れば、10年+1年
- 税法の点で観れば、7年+1年
- 「控え書類の保存年限」はない。労働基準法の保存期間も、あれはあくまで事業者のためのもの。(まさか正本を保存してませんよね?)
- 損害賠償うんぬんを考えるなら、2年とか3年とか5年でええんでない。
- 顧問交代などの場合は(今回はこちらのケース)
- 基本、保存は顧問契約以後の分(当たり前)
- チェックのために、過去1年分くらいの社保労保雇保データは確認
- 給与計算を受けていれば、その年の扶養控除等申告書
- 年度途中の交代などなら、その時点までの労働保険料の基礎賃金集計表
で、先日連絡をいただいて、、、、、
「実は、まだ処分も送り返すのもできてないんです。どうしましょ。」
って、もう2週間以上経ってるんとちゃいます?
※守秘義務の関係と、修了生さんの名誉のため、相当脚色しています。
合同事務所・共同事務所
令和4年に開業をお考えの方、合同事務所・共同事務所についてお気軽にご相談ください。テレワーク完全対応の格安プランも提供中。
社会保険労務士・行政書士とも、開業等を予定している2か月ほど前にはご相談いただく方がバタバタせずに良いと思います。残席ですが、専用デスクはお早めのお申し込みが良い状況です。共用デスクは、まだまだ大丈夫です。
社労士開業予備校
社労士資格活用講座は、令和4年8月から開講予定。
「顧客開拓・運営実務コース」は、6月の開講です。
SR-CLUB勉強会
社会保険労務士と、人事労務にご興味を持つ士業の勉強会です。遠隔地の方も、ZOOMでオンライン参加できます。
次回は、4月16日です。
a:439 t:2 y:0