社労士で開業するなら、ITパスポートは必要?
【社労士開業予備校では、資格商法に反対します。】
先のブログ記事でチラッと「IT、DX」を取り上げたのですが、全く別の方からこんな質問を受けました。
「社会保険労務士として開業するなら、せめてITパスポート(iパス)くらいは合格しておかないとダメですよね?」
ITパスポートですが、国家試験です。公式で確認しておきましょう。
▶IPA_独立行政法人情報処理推進機構:ITパスポート試験
iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
ITは私たちの社会の隅々まで深く浸透し、どのようなビジネスにおいてもITなくして成立しません。
○どのような業種・職種でも、ITと経営全般に関する総合的知識が不可欠です。
○事務系・技術系、文系・理系を問わず、ITの基礎知識を持ち合わせていなければ、企業の戦力にはなりえません。
○グローバル化、ITの高度化はますます加速し、「英語力」と共に、「IT力」を持った人材を企業は求めています。
(公式サイトから引っ張ってきました)
iパスに意味はある?
あります、あります。
国家試験・国家資格に意味の無いものなんて、ありません。
毎度のことになりますが、勉強は必要。資格として取得する、試験に合格すると、勉強した成果が見えるようになります。だから、合格を目指すのが多くの方々の傾向です。不合格なら、勉強したのが無駄だったみたいな…。
ただし、iパスはユーザー側の位置付けであり、決してレベルは高くありません。対象自体「全ての社会人」となっています。
ユーザー:ある製品やサービスを実際に使用する個人または組織を指します。情報技術の文脈では、ソフトウェアやシステムのエンドユーザーを指すことが一般的です。
念のために書いておきますと、私自身はiパスを持っていません。そのため、合格もしていません。合格率は50%ほどらしいです。が、ITで「勉強したなあ」と思いたければ、ユーザー側なら「情報セキュリティマネジメント」、相手側なら「応用情報処理技術者」あたりをどうぞ。
(今日現在のIPAの試験制度)
名刺に書く
どんな資格であっても名刺に書くかどうかは自由です。って、当たり前。
ただし、社会保険労務士として開業する者が、名刺にITパスポートと入れるのが適切かと訊かれたら「否」。その理由は、直接社労士業務と関係なく、iパスの位置付けがITの入門扱いなので。
ちなみに、社労士業務に直接関係ない資格は国家資格、公的資格(商工会議所などの公益団体が実施しているもの)、民間資格に関係なく名刺に列記するのはおすすめしません。資格マニアなら、お好きなように。社労士業務に近い衛生管理者でさえ、名刺に記載するのはどうかなと思います。
ギリセーフと思うのが、年金関係を多く扱うならFP技能士、他の法律も知っていますよレベルで行政書士、くらいでしょうか。
(社労士よりも上位とされる士業資格をお持ちなら、社労士を書く必要が無いくらい。)
結論
iパスの勉強はしてください。とくに「IT関係に弱いです」という自覚があるのであれば、勉強に大義有り。SMTP、WAF、オンプレミスを単語として知っているなら、iパスは不要です(断言)。
(WAFは、そっちじゃなくって、ITの関係で!)
勉強の成果としては、合格したいでしょうから、受験しましょ。CBTなので、近い場所で受験できるのが良いです。
そう言えば、弁護士の先生が総合旅行業務取扱管理者試験やら、FP技能士やら、ITストラテジスト等々受験していたり、名刺に入れてたりしますね。今ふと思い出しました。弁護士なのに、社労士試験を受験・合格して社労士登録した方も、近県にいると伺いました。
iパス、勉強は良い、合格もしたい、でも名刺には、ってところです。
ご参考まで。
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社会保険労務士・行政書士とも、開業等を予定している2か月ほど前にはご相談いただく方がバタバタせずに良いと思います。残席ですが、専用デスクはお早めのお申し込みが良い状況です。共用デスクは、まだまだ大丈夫です。
※各府県会の情報公開規則(規程)が気になるなら、ご相談ください。
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次回は、12月14日(土)です。
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