給与計算でミスをしたら、顧問先から…

社労士開業予備校の修了生さんから、こんなご相談が来ました。
「実は、顧問先の給与計算をミスって、過払いが発生したのを見つけたんです。その過払い分を、補償しろと言われているんです。」

経緯を伺ってみると、次のとおり。

  • 手続きと給与計算を受託している顧問先様
  • 今月12月の給与計算をする過程で、先月先々月の入力ミスを発見した
  • 過払いは、数名で数万円(四捨五入しても10万円にならない額)

私「それぐらいなら、事情を説明して、返還してもらったら。今月分と調整すれば。もちろん、同意は必要だけど。」
修了生「返還は、会社がミスをしたようでイヤなので従業員には言わない、つまり返還自体無し。だから、私に補償しろと。」

ちなみに、「前月分の過払い賃金を翌月分で精算する程度は、賃金それ自体の計算に関するものであるから、法第24条の違反とは認められない」(昭23.9.14基発第1357号)も。
まあ、先々月の分も有るので、同意は必要です。過払いの分は、不当利得ですので、返還請求(権)もできます。そして、過払いされた事実を、従業員は知っていたのかどうか。

うーん、補填・補償の類いは、あの賠償保険の事例しか見たことがないのですが、あれは確か時効に掛からない分は返還で、それ以上前のヤツが保険の対象だと読んだ記憶も。
(間違ってたらスミマセン。でも、そうじゃないと、過払いしまくって…。それは詐欺ですね。というか、証書を見たら今回のご相談金額は免責金額より低いじゃないの!)

私「で、どうしたいん?」
修了生「いやあ、疲れてます。お金払って済ませようかと。」

なるほど、それ以上は修了生さんとのやり取りは書けませんが。給与計算を受託している同業者や税理士さんにも、聞いて回ったそうです。

私の場合、社長か担当者のOKが出ない限り、最終の結果として報告しないようにしていますけど。翌月、過不足の連絡もたまにありますけど、ここ10年ほどは私のミスはないですね。連絡事項などで注意していただく点はお知らせしますし。

修了生さん、どうするんでしょうか?



※内容が内容ですので、「社労士開業予備校の修了生さん」以外の部分は相当脚色しています。ご了承ください。

追記:平成29年2月13日(月)
不当利得返還請求の権利(民法703条)を、会社に行使してもらわなければ、前に進まなかったのでしょうか。業務委託契約書でも、どのような規定になっていたのか。連合会のひな形だと、どっちとも~。表面に出てこない事例なのかもしれません。

追記:平成29年3月5日(日)
この件で、某弁護士先生に相談することができました。保険会社の理屈で言うと「まず、会社が不当利得返還請求権を使う。それで、全額返還されなければ、初めて賠責(保険)の対象になるでしょ」と。返還がゼロであったとしても、少なくとも権利の行使が先のようです。外部の社会保険労務士が間違ったから、逆に言いやすいのでは、とも言われました。
ちなみに、修了生さん、すでに顧問契約解除されたらしいです、詳細は不明ですが。


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